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交通事故による「逸失利益」

Posted : 2011年7月 8日 09:50 | Author : 銀河法律事務所 | Category is |
交通事故の損害賠償請求をする際,損害項目として重要になるのは逸失利益です。
逸失利益とは,後遺障害が残って将来の労働能力が低下したり,あるいは,不幸にしてお亡くなりになった場合,将来得られるはずの収入が得られなくなりますから,その減収分を損害として請求するものです。
後遺障害の場合,後遺症の重さにより1級(最も重い)から14級までの等級に分けられており,保険会社を通じて,損害保険料率算出機構という公的機関が審査して認定します。その等級により,労働能力の喪失率が決まっています。例えば1級は100%,・・・14級は5%というように決まっています。
そして,将来の減収は,単純に言えば,「年収×労働能力の喪失率×働ける年数」です。
働ける年数は,通常,症状固定時から67歳までとしますが,既にご年配の場合には平均余命の半分とすることもあります(また,被害者が学生や子どもの場合など,複雑な問題があります)。
そして,年数も単純に掛ける訳ではありません。というのは,本来は年々発生していく減収の損害を,将来分まで一度にもらうのですから,運用益により本来の損害以上を得ることができるという考えから,利率(法定利率年5%)をもとに年数より小さい数字に換算した「ライプニッツ係数」という数字を用いることになります。
また,年収については,一般的には当時の年収を用いますが,これについても若くて年収が低い場合,専業主婦の場合,学生の場合など様々な問題があります(詳細は当事務所にご相談下さい)。
つまり,「逸失利益=年収×労働能力の喪失率×働ける年数に対応したライプニッツ係数」となります。
 
なお,死亡による逸失利益については,当然,労働能力の喪失率は100%です。しかし,お亡くなりになった方の生活費がかからなくなったという理由から,生活費控除という計算をするのが通常です。場合に応じて,上記で算出する逸失利益から,3割~5割を控除する(減らす)ということになります。納得行かない気もしますが,実務ではこの方法が採用されています。
 
逸失利益は非常に金額が大きくなることもありますので,きちんとご事情をお伺いして丁寧に計算する必要があります。
 
交通事故の損害賠償請求に伴う争点は多岐にわたり,いずれも専門的判断が必要になります。
交通事故の損害賠償請求・示談交渉でお悩みの方はお気軽に当事務所にご相談下さい。
 

銀河法律事務所 TEL 096-342-1030

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