Posted : 2009年10月 2日 11:58
| Author : 銀河法律事務所
| Category is |
近所にあった紀伊國屋書店で3歳から立ち読みを始め,立ち読み歴30年以上のタチヨミストの私は大変なマンガ好きです。昔はどこの書店でも本にビニール包装がされていなかったので立ち読みし放題だったのでした。それで私も立ち読みを始め,次第に紀伊国屋のみならず立ち読み先を開拓し,立ち読み行脚の毎日を送るようになったのでした。(書店の方へ:ようやく読みたいマンガくらいはお金を気にせず買えるようになったので,最近はあまり立ち読みはしていません。たくさん買っています。だから許して下さい。)
普段はマンガばっかり読んでるのですが(家には「マンガ部屋」と呼んでいるマンガで埋もれた一室がある),たまに発作的に活字の本が読みたくなります(マンガにも活字が使ってあるという理屈は却下)。
前回,この発作が起こったのはゴールデンウィークころでした。
ビジネス小説「ハゲタカ」シリーズの最新作が発売されたので,同シリーズの第1部から読み返し,自分もヘッジファンドの世界でバリバリ活躍してみたいという妄想を抱いたりしました(実際には面倒くさそうなのでご免ですが)。
重松清氏の「きみの友達」(名作!)を読んだのもこの時期でした。
しかしその後ぱったりと活字の熱が冷め,新聞とビジネス雑誌(あとはたまーに仕事の本を申し訳程度)に読む以外は専らマンガでしたw
それが夏の旅行中に,たまたまどこかの書店で手にしたミステリー小説「ミレニアム」にどっぷりとはまってしまったのでした。
これはスウェーデンのジャーナリスト・作家であるスティーグ・ラーソン氏の遺作となる3部作であり,欧州を中心に世界的ベストセラーとなり,日本でも発売後あっというまに話題を集めた最高の一作です。筆者は,この3部作を書き上げ,出版社に渡した後,発売前に心臓発作に襲われ,成功を目にすることもなくお亡くなりになりました。
この作品は,スウェーデンを舞台に,ミカエルというジャーナリストと,リスベットという女性(実はいろいろと秘密を持っている)の二人を主人公とする物語であり,あらすじの説明は省きますがいろいろと凄く,最高に手に汗握るのです!(詳しくはamazonであらすじと口コミを見て下さい)
3部作(各上下巻なので全6冊)を寝不足になりながら3日間で一気に読んでしまいました。今までに読んだミステリーの中では最高の作品です。
実はこの作品は当初5部作として構想され,第4部も途中まで書かれており筆者のパソコンに保存されているようです。
できれば何とか続きが読みたいのですが,どうやら難しいようです。
この筆者の遺産を巡り,肉親と,配偶者(長年のパートナーであった内縁の妻)とが対立し,どうやら第4部は発刊しないということで合意に至ったようなのです。
一応3部作でまとまってはいますが,ミカエルとリスベットとの関係はこれからが面白くなりそうなのに・・・非常に残念です。
しかしながら,本作でまた活字欲が刺激され,現在は別の小説を読んでいます。おいおい紹介したいと思います。
(ところで夏に天草旅行をした際,日本で最初の活版印刷機(グーテンベルグ印刷機)と,それによって印刷された書籍類(「天草本」と称される)を見ました。日本における知の発信拠点だったわけですね。)
Posted : 2009年10月 2日 11:57
| Author : 銀河法律事務所
| Category is |
今年の夏はあちこち旅行しました(国内旅行専門ですが)。
雲仙・長崎,石垣島,天草,横浜・鎌倉,瀬戸内(広島・岡山・小豆島)・・・。
旅行は楽しい。いつまでも旅行し続けたくなる(ただし,家に帰ると「ああやっぱり家が一番」と思うわけですが)。
月日は百代の過客にして,行きかふ年も又旅人なり。舟の上に生涯をうかべ馬の口とらへて老を迎ふる者は、日々旅にして旅を栖とす。といった心境にもなります(最後は畳で死にたいですが)。
各訪問先の見聞録は改めて書こうと思います。誰も読んでないと思いますが,自分のメモとして。
ところで密かに旅行の楽しみとしているのが,旅行しながら各地方の地方紙を読むことです。政治経済のニュースは共同通信配信記事なので共通ですが(違う新聞に,違う日に同じ特集が載っていたりするのでそれを見比べるのも面白い。同じ連載四コマ漫画が掲載されていることもある。),なんといっても地元のニュースや地元のこぼれ話を読むのが面白い。
小豆島では香川県の四国新聞を読んだのですが,天気欄に早明浦ダムの貯水率なんかも掲載されていて感心しました。それ以来,以前より節水に心がけるようになりました。
列車や飛行機の中でゆっくり本を読むのも楽しみです。
予め持参することもありますが,旅先の本屋を訪れて買い求めた本をホテルや移動中に読むのも至福の時間です。
今回は掘り出し物がありました(続く)
Posted : 2009年10月 1日 11:56
| Author : 銀河法律事務所
| Category is |
久しぶりにブログを書きます。
事務所ホームページの更新担当者としては,ブログ投稿も業務の一環なので,書かなければ・・・とは思っていたのですが,それにしてもブログって書くこと無いですね。
毎日書いている人って尊敬します。
実際よく考えてみれば,この数ヶ月,政権が交代したり,裁判員制度がスタートしたり,裁判員広報映画に出演していた某女優が覚せい剤で捕まったり,いろいろとブログにつながるネタはあったような気もしますが。
だからと言って誰も読まないようなブログを書くのも面倒なんですよね。
と思っているうちに今日は10月1日。2009年もラスト4分の1に突入。
そして今日は衣替えです。
まだ暑いのに衣替えなんかしてられないですよね。
今日からスーツを冬物に替えた人なんていますか?
と思うのは自分が殆ど亜熱帯の熊本在住だからなんでしょうね。
熊本は,世間の期待を裏切らず暑いです。
10月初旬まで平気で30度を超えてきます。
(ところが,冬は世間の期待を裏切って寒いのです。熊本市は盆地気候なので異常に冷え込みます。マイナス5度前後まで冷え込むこともあります。80年代はマイナス7度前後になったことも何度かありました。その80年代ももはや30年近く昔なわけですが・・・)
毎年,衣替えが面倒なので,10月一杯は夏物スーツだったりします。
11月になって急激に冷え込むのを感じて急遽冬物に替える次第です。
衣替えって,6月と10月って決まっているけど,地方によって変えるべきだよね(ちなみにウィキペデイアで調べたところ,南西諸島は5月と11月らしい)。
北海道なんかでは9月から冬服で良かったりするんではないでしょうか(勝手な想像だけど)。
九州は11月でいいです。
日本って南北に長いよねえ。こんな狭い国なのに,南北で全く気候が違うのはびっくり。
北海道の一部では既に氷点下の日も現れているらしい。こちらはまだ真夏日になりかねない勢いなのに。
こうして冬物に替える時期を探っているうちに,今年も終わっていくんですねえ。無常。
Posted : 2009年2月23日 11:50
| Author : 銀河法律事務所
| Category is |
今日,あのSFCGが民事再生手続を申請した。
SFCGという名前を知らなくとも,旧名「商工ファンド」と言えばご存じの方も多いだろう。
強引な取立により商工ローン全体のイメージが悪化したことと過払い請求の増加に加え,リーマンショックによる資金繰りの悪化が致命傷だったようだ。
(元)社長の大島健伸氏は一代で財を築き,2007年の米誌フォーブスによる大富豪ランキングでは資産10億ドルで世界891位にランクインしており,会社のサイト上に一代記を描いた<a href="http://www2.sfcg.jp/manga/">「天馬行空」</a>を連載していたほどの立志伝中の人物(?)だった。
数年前まではメガバンクが,その利益率の高さに目を付けて次々と消費者金融業者を子会社化するなど,隆盛を誇った業界だったが,衰えるのも早かった。
過払いと言えば,今年1月22日に最高裁がGJな判決を出してくださった。
継続的な金銭消費貸借契約(貸付・返済を枠内で繰返す取引)については,過払い金請求権の消滅時効は取引終了時から進行するという判断だ。
しかも,途中で一旦完済したときに生じていた過払い金は,それからしばらく経ったあとの貸付に充当されるとの判断だ。すなわち,よっぽどのことがない限り,ウン十年前からの取引であっても,しかも途中で空白期間があっても,その全体を一連の取引として過払い金を請求できるということになる。
この論点についてはこれまで貸金業者側と借り手側(過払い金返還請求者)とが鋭く対立し,いろいろな判決が出されて混乱していた点だ。
この判決のおかげで,過払い金返還請求は非常にやりやすくなると見込まれる。他方,貸金業者はなお一層厳しい経営を迫られることになるだろう。過払い金が返還できずに倒産する業者が続出するのではないかと懸念される。難しいところだ。
Posted : 2009年2月17日 11:50
| Author : 銀河法律事務所
| Category is |
今年初の書き込みです。
やはり一度サボるとサボり癖がついてしまってなかなか書き込めませんね。
というわけで今更ながら,あけましておめでとうございます。
今年もあっという間に一月半が過ぎましたが,この間にもますます目に見えて景気が悪くなってきました。
日本を支えてきた輸出産業が甚大な打撃を受けたため,その下に山の裾野のように広がる関連産業群が次々とダメージを受け,
さらにその影響で小売や外食等の内需産業まで不況の波が押し寄せてきています。
麻生首相は,日本は欧米に比べれば景気が底堅いと楽観的なことを言っていますが,連日報じられる「派遣切り」や「雇い止め」,正社員削減などの状況に注意を払っていればそのような言葉は出ないはずです。
このような急激な景気悪化に対し,一人1万2000円を配る給付金が現実的な効果を持つのでしょうか。非常に疑問です。
給付金総額の2兆円あればセーフティネットの拡充が十分できるのではないでしょうか。
安心して生活できる社会であってこそ,人はお金を使うのだと思いますが。
いつ解雇されるか分からない,失業手当の給付期間も短い,将来の年金もちゃんともらえるか分からない(下手すれば記録が改ざんされているかもしれない)・・・
そりゃあお金を使う気にもならないでしょうね。
経済とはお金が世の中を回ることなのですから,どうすればお金が回るのかを考えないといけない。
それは政治の役目なのです。
ところで,いま話題の「派遣切り」ですが,派遣というシステムがある以上,利益を追求することが至上命題である企業がこれを利用するのは当然のことでしょう。
もちろん,派遣先も権利を濫用するような使い方をしてはならないし,派遣元は雇用責任を十分果たさなければならないのはもちろんです。
しかし,そもそも某国や某経済団体の要請(圧力)で,雇用の流動化を推し進めるために派遣制度を解禁したのは政府なのですから,
政府は派遣を解禁する前に,社員の派遣というシステムが内包する危うさをあらかじめ認識した上で,
景気悪化の際に雇用の調整弁として派遣打ち切りが大量に行われることも予測して対応策を準備しておくべきなのです。
ところが今回の景気悪化で,政府がいざというときの対応を何も考えていなかったことが露わになりました。
このような無能な政府のもとでは安心してお金を使うこともできませんね。
さて今年は総選挙の年。
世の中が変わるかどうか,私たちの選択にかかっています。
Posted : 2008年12月16日 11:49
| Author : 銀河法律事務所
| Category is |
・CAFE VIALE BAGEL STORE(カフェ ヴィアーレ)
江津にあるベーグルのお店。テイクアウトも出来るしカフェで頂くことも出来ます。有名なお店なので既に行ったことのある方も多いでしょう。
ドライブがてらベーグルをテイクアウトすることは時々あったのですが,最近2度ほどカフェも利用しました。雰囲気は流行のカフェらしくお洒落ですが,味の方は本物志向。絶品です。江津界隈は雰囲気のいいカフェが多いのではしごするのもいいでしょう(江藤ボートハウスのカフェもお勧めです。景色が最高)。
・TRATTORIA FEDERICO(トラットリア フェデリコ)
私見では熊本で一番美味しいと思うイタリアンのお店です。以前から時々利用させてもらっているので最近発見したお店ではないのですが,どうしても紹介したいので書きました。場所はホテル日航の裏手です。全ての料理が美味しく,ワインの種類も豊富。料理に合わせたワインを選んでもらうのですが,外れがありません。エビ・カニ系のパスタや「ズッパ・ディ・ペッシェ」(魚介のスープ)がとてもお勧めです(もちろん肉も美味しいですよ!)。ドルチェ(デザート)にも手抜かりありません。ティラミスは洋酒が効いていて絶品,カプチーノも泡まで美味しく,最後まで堪能しました。
・大石そば
熊本人ならみんな知ってる(?),そばの名店。商工会議所近く,五福幼稚園の向かいです。奥のお座敷で鴨南蛮を食べていると日本人でよかったとしみじみ思います。
Posted : 2008年12月10日 11:46
| Author : 銀河法律事務所
| Category is |
久しぶりにブログを書きます・・なかなかネタがないものですね。
しかし大きなネタができました。
それはいよいよ開始の裁判員制度。
来年の候補者向けに通知が発送されたとマスコミで大きく報道されましたね。
私の知人にも一人通知が送られてきた人がいます。
最高裁から書面がきた!と,とても驚いた様子で連絡してきました。
書面を見せてもらったのですが,辞退できる理由が非常に限定しており,しかも曖昧な印象でした。
やりたくない人も相当いるだろうになあ(その知人は絶対に嫌だと言っていました)。
日弁連・熊本県弁護士会としては裁判員制度推進を掲げている以上,なかなか反対するのは難しいのですが,私が弁護士でなく一般の会社員だとして,この通知を受けたら,非常に苦痛だと思います。裁判員の呼出を無視すれば最高で10万円の過料の処分を受けることがあるようですが,10万円払ってでもやりたくないという人は多いでしょうね(なお,「過料」とは行政上のペナルティであって,刑事罰ではないので,前科・前歴にはなりません。もちろん払わなくても逮捕されることもありません。払わない場合に強制執行を受けることはあり得ます)。
もちろん裁判員制度のメリットはあると思いますが,国民の多数が反対している(ようです)制度をごり押しするだけのメリットがあるのか,正直言って疑問です。
裁判員制度の問題点がいろいろと指摘されていますが,その一つに,裁判の行きすぎた迅速化を指摘することができると思います。
これまで,重罪に問われる事件で,しかも否認しているような場合,長期間の審理が行なわれていました。確かに,裁判が長期化すること自体が被告人にとって負担ではあるのですが,死刑を含む重罪を受ける可能性がある事件で,しかも冤罪の可能性がある場合など,いくら慎重に審理してもしすぎることはありません。そこで,弁護人も,検察官の提示する証拠を精査して,弁護側の証拠も大量に提出し,また,裁判の過程で初めて明らかになった事実も念入りに検討して,被告人の主張を論理的な説得として構築し,それを証拠で裏付ける作業を行なってきたのでした。
しかし,裁判員は一般の方ですので,何ヶ月も,あるいは何年も裁判への参加を強制するわけにはいきません。
そこで,裁判の前に,公判前整理手続という事前検討の場を設け,そこで主張と証拠を絞り込んで,短期間に本裁判を行なうという方式を取り入れることにしました。
この公判前整理手続は,裁判員制度への慣らし運転として,重大事件においては既に採用されています。
公判前整理手続によって,確かに裁判の短縮化は図られました。
しかし,どうしても証拠を過剰に絞り込みすぎ,丁寧な審理ができなくなります。
また,審理途中で新たに明らかになった事情を反映させることが非常に難しくなります。
その結果,杜撰な裁判になりかねないのです。
昨日(12月9日),広島高裁は,ペルー人の被告人が小学生を殺害した事件について一審で下された無期懲役の判決を破棄しました。
その理由は,事実関係(犯行場所)の特定が曖昧だというものでしたが,一審の審理が不十分だったのは,公判前整理手続で証拠を限定しすぎたことが大きかったようです。
今回は高裁が判決に疑問を抱き,一審判決を破棄して地裁に差戻し,地裁でもう一度よく審理をするように命じましたが,高裁が必ずこのような判決を行なうとは言えません。
特に,11月11日に最高裁は,控訴審は裁判員によって裁かれた一審判決を尊重すべきであるという報告書を出しており,高裁の裁判官が一審の判決に疑問を抱いてもひっくり返すことが難しくなっています。
本来,憲法と法律にしか拘束されないことが憲法上保障されている裁判官を,ここまで拘束してまで裁判員制度を導入しなければならないのかと,正直言って疑問です。
もちろん,導入される以上は,そのメリットを最大限活かすように弁護技術を磨かねばならないと思いますが,裁判員制度がうまく機能するか,半信半疑です。
裁判員制度は他人事ではありません。皆さんも書籍やインターネットで裁判員制度について調べてみてはいかがでしょうか。
熊本の弁護士事務所「銀河法律事務所」(熊本市子飼本町)は、一般の方の事件(一般民事、家事事件、損害賠償、債務整理)、企業法務全般(事業承継、取引紛争処理・労務管理、事業再生・倒産整理、顧問弁護士)など法律案件全般を取り扱う法律事務所ですキャッシングやクレジットなどの債務整理(借金・ローン)のお悩みや契約上の問題など懇切丁寧に対応いたします。こんなことでも弁護士に相談していいの?ということでもお気軽にご相談ください。熊本の弁護士事務所「銀河法律事務所」まで。